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メッセージ

参画機関からのメッセージ

コンソーシアム参画機関では、統計エキスパートの育成に向けて、日ごろからさまざまな取組が行われています。これらの取組や今後の展望・期待など、参画機関の事業担当教員等の方々から頂いたメッセージを掲載します。

滋賀大学 データサイエンス学部長 竹村 彰通 教授(2022年2月)

統計エキスパート育成事業への期待と滋賀大学の貢献

滋賀大学データサイエンス学部長 竹村彰通

念願の統計エキスパート育成の事業が開始された。
日本は「失われた20年」といわれるようにデータの時代への対応が遅れ、国際競争力が停滞している。このような状況を打開するために、この事業は国家的な重要性を持つものである。

日本では、これまで統計学の専門学部や大学院がほとんど存在せず、統計研究者の体系的な育成がなされてこなかった。数年前からデータの時代が到来し、統計学を含むデータサイエンスへの期待が一気に高まり、滋賀大学をはじめとして多くの大学にデータサイエンス系の学部が開設されているが、どこも統計教員の採用に大変苦労している現状である。

このような中で、他分野で博士号を取得しその分野のデータ解析には豊富な経験を持つ人材に、統計学の教え方や考え方を集中的かつ体系的に習得してもらうことは、統計教員の不足を解消するために現状で最も有効な方法である。この意味で統計エキスパート人材育成事業の重要性は、いくら強調しても強調しすぎることはない。

本プロジェクトには大学関係者の期待も高く、プロジェクト申請には予想を上回る21機関もの参画機関が名をつらねた。その中で、滋賀大学は西の拠点としての位置づけを果たすこととなり、今後その役割にふさわしい貢献をする所存である。

滋賀大学彦根キャンパスには陵水会館という昭和13年に建築された登録有形文化財がある。設計はヴォーリズによるものでスペイン風の意匠となっている(写真参照)。滋賀県にはヴォーリズの設計による建物が多く残っているが、その中でも代表的な建物である。

現在陵水会館を耐震工事改装中であり、外観を保ったまま内部は未来志向のスペースとする。陵水会館の2階全体を統計エキスパート育成事業に活用することとしており(図面参照)、この4月には竣工予定である。伝統的な雰囲気の中で、未来に向けた事業を積極的に展開していきたい。
関係者の皆様にはぜひ彦根にお立ち寄りいただきたい。

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