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育成センターの概要

統計数理研究所長 ごあいさつ

データとその分析に関する限界費用の低減に伴い、データを原資とするビジネスや社会活動が急成長しています。それに伴い、人々の生活も急速に変化しています。今や、データ駆動型社会のあるべき姿を世界中が模索しているといっても過言でありません。その結果として、統計数理科学を基幹学術とする知識価値や経済価値の生成活動が、研究者を中心とする計量諸学術の進化のみならず、社会経済活動の進展にまで影響を及ぼす時代となっています。だからこそ、今、データを適切に収集・分析し、適切な意思決定を支援できる統計や数理のスキルを持つエキスパートの育成が国内外で強く求められているのです。

統計数理研究所は、これまで「データサイエンスの基盤数理の深化」・「統計数理科学ネットワークの構築と活性化」・「統計思考力を持つ人材育成」の3つの活動を主軸に活動を推進してまいりました。私どもの研究所が大学共同利用機関として果たすべき重要なミッションは、知識価値生成プロセスを対象とする科学、いわゆるデータサイエンスの発展と社会への展開に資する連携ネットワークを形成し、「学術への貢献」・「データ駆動型社会への貢献」・「次世代人材育成への貢献」を評価尺度として不断のマネジメントサイクルを回すことです。

今般、統計数理研究所の人材育成活動として、高度な統計の知識と実践力を持つ「統計エキスパート人材育成」を開始することとなりました。情報・システム研究機構データサイエンス共同基盤施設が行ってきた「データサイエンス教員育成事業パイロット版」の試行実績を下地に、そして多くの大学との連携の下、これを推進し社会の期待に応える所存です。

社会やデータサイエンスの発展に役立つ統計学の研究成果を生み出し、進化させ、そして、しっかり利活用できる人材を育てるために、本研究所は引き続き研究教育活動を展開してまいりますので、ご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構
統計数理研究所長 椿 広計
2022年2月

統計数理研究所とは

統計数理研究所は、学術研究会議における「統計数学を中心とする統計科学に関する研究所の設立について」の建議に基づき、昭和19年6月に、「確率に関する数理及びその応用の研究を掌り、並びにその研究の連絡、統一及び促進を図る」ことを目的とし、文部省直轄の研究所として設置されました。以来、わが国の統計数理研究の中心的な研究機関として、その発展のための先駆的役割を果たしてきました。

平成16年には、「情報とシステムの観点から生命と地球、環境など人間社会に関わる諸問題の解決を目指し、幅広い融合研究を行うこと」を目的とした大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構の一員となり、他の分野の研究機関と連携して分野の枠を超えた融合研究へも取り組んでいます。

統計の研究は、もともとは社会集団の特性を記述することから始まりましたが、現在では科学的仮説の構築・検証や予測等、合理的な推論を実現するための、データの有効利用を研究する学問として、あらゆる学問分野にわたる基礎研究や応用研究において不可欠なものとなっています。特に近年は、多様・大規模な統計モデルの開発が推進され、超高速コンピュータを活用した新しい情報処理方法の確立等によって、ますますその重要性が認識され、学問の進展に大きく寄与しています。

一方、国際貢献が基礎科学において強く求められている今日、統計学科を有する大学が多い欧米と異なり、統計学科を有する大学や統計科学関係の研究機関が極めてわずかであるわが国においては、この分野における本研究所の存在意義は大きく、責務は極めて重いものがあります。

現在、統計数理研究所の研究組織は、基幹的研究組織と戦略的研究組織で構成されています。さらに、研究支援組織である統計科学技術センターは統計コミュニティの研究活動を支援するために最新の計算基盤を提供し、併せて情報収集および発信を行っています。

また、全国の大学・研究機関や民間研究所等と積極的に連携・協力し、総合研究大学院大学の基盤機関として、若手研究者の育成に取り組みながら、一般社会人等を対象とする統計科学の知識や技術の普及活動等にも努めています。さらには海外からの要請に応えるべく、国際的な研究協力・交流促進の機能を果たすよう積極的に努力しています。

大学共同利用機関法人 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所

大学統計教員育成センターを設置しました

2022年1月に、統計数理研究所の研究施設として、新たに「大学統計教員育成センター」を設置しました。
統計数理研究所では、これまで、研究施設の一つである「統計思考院」を母体として、いろいろな分野の研究者との共同研究の現場などを通じ、T型人材,Π型人材(専門分野の深い知識(縦棒)と統計学という分野横断型の広い知識(横棒)を備えた人材)や各ニーズに応える各種人材を育成するプログラムをデザインし、展開してきました。
Society 5.0の実現を目指す我が国において、高度な統計学のスキルを有する人材の育成が急務となっています。このため、統計数理研究所の新たな研究施設として「大学統計教員育成センター」(Center for Training Professors in Statistics)を設置し、「統計エキスパート人材育成コンソーシアム」の事務局として運営します。
これにより、統計エキスパートの最上位に位置する大学統計教員を育成するとともに、育成された大学統計教員が全国の大学等で核となって大学院修士水準の統計エキスパートを育成するシステムを構築することを目指します。

統計数理研究所 研究組織

「統計数理研究所サテライト」開所式を開催しました

統計数理研究所は、滋賀大学との研究協力協定に基づき、同大学彦根キャンパス内に、大学統計教員など統計エキスパート人材育成のためのサテライト施設を整備する取組を進めてきました。この度、この施設が完成したことから、「統計数理研究所サテライト」開所式を開催しました。

開所式は、統計数理研究所と滋賀大学の主催の下、2022年6月10日に同大学彦根キャンパス講堂ホールにおいてオンライン配信と併せて開催され、滋賀大学の竹村彰通学長によるごあいさつと、統計数理研究所の椿広計所長による「統計エキスパート人材育成コンソーシアム新施設・統計数理研究所サテライト設立記念講演」が行われました。

また、文部科学省の塩川達大専門教育課長によるご祝辞、花王株式会社の丸山宏エグゼクティブフェローによる基調講演のほか、滋賀大学の笛田薫データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター長によるDS・AIリーディング拠点の説明が行われました。

統計数理研究所では、滋賀大学と協力し、大学統計教員育成研修の西の拠点としてこのサテライトを活用していきます。

統計エキスパート育成 / DS・AIリーディング拠点 開所式次第

日時 2022 年 6 月 10 日(金)13 時から 15 時まで
場所 滋賀大学彦根キャンパス講堂ホール
(彦根市馬場一丁目1番1号)
主催 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 統計数理研究所
国立大学法人滋賀大学
データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター
  1. 開 式
  2. 学長挨拶
  3. 来賓祝辞
    文部科学省高等教育局専門教育課長 塩川達大
  4. 基調講演
    花王株式会社 エグゼクティブフェロー
    東京大学 人工物工学研究センター 特任教授
    株式会社 Preferred Networks PFN フェロー
    丸山宏
  5. 統計エキスパート人材育成コンソーシアム新施設・統計数理研究所サテライト
    設立記念講演
    統計数理研究所 所長 椿広計
  6. DS・AIリーディング拠点
    「データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター」概要説明
    センター長 笛田薫
  7. 閉 式

統計エキスパート育成/DS・AIリーディング拠点 開所式

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